【353】 愛知の鉄道100年フェア  ~27年前の笹島~

はじめに・・・ 先日、名古屋で27年ぶりに蒸気機関車が走りました。財政再建中の名古屋臨海高速鉄道「あおなみ線」に常時蒸気機関車を走らせ乗客増を狙い、笹島地区にSL博物館も造ってしまい、名古屋駅を鉄道の聖地にしたいという構想を持つ河村名古屋市長の一声で実現したものでした。今回の運転は、そのための「実験運転」という位置付けでした。 マスコミでも全国に報道されましたが、その構想については賛否両論がありました。 私はその構想に対して是非をコメントする気はありませんが、今回の運転を楽しませていただけたことに対し、警備や運転・整備の方々をはじめ、現場のすべての方々に感謝の意を表します。 ************************** 27年前には、愛知県に鉄道が敷設されて100年になるということで、名古屋の地に蒸気機関車が走ったことがありました。それではそのときのイベント内容などを振り返ってみようと思います。 このときのイベント主催者は「鉄道100周年記念事業実行委員会」で、日本国有鉄道名古屋鉄道管理局内に設けられました。 写真はそのときのパンフレット表紙です。 ときは昭和61年(1986年)の大型連休。当時は国鉄末期で、分割民営化を翌年に控え、国鉄が生まれ変わろうとしていた時代で、4月29日~5月5日までの7日間のイベントでした。 武豊線武豊駅~名古屋駅~東海道本線木曽川駅の区間に今回の「SLあおなみ号」と同じC56160号機によるSL臨時列車が運転されると同時に…

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【352】 鉄分補給 2013.2 SLあおなみ号

名古屋の街に蒸気機関車が走りました。 私はもう、こういうイベントで撮り鉄をすることをめったにしていないですし、安いコンデジしか持っていません。そもそも混雑するところは苦手です。しかし自分が3年前まで通勤で使っていた「あおなみ線」でのことでありましたし、走行した区間は、国鉄時代に自分が乗務で何度も貨物列車で行き来したところでもありました。ちょっと見たいなと思って本番前の試運転の様子を写真に撮ってきました。 試運転と言っても本番と同じ編成で走りますので、ヘッドマークがないことを除けば変わりがなく、むしろ人出が少ないだけ写真を撮る場所も比較的自由に選べてありがたいわけです。しかし一般の見物客がほとんどいないかわりに、撮り鉄の方々に限って言えば、その数はけっして少なくはないわけで、これが皆さん、たいへん立派なデジイチをご持参。カメラ品評会のようになっていて、私のような小さなコンデジを片手に・・・といった方はほとんど見かけませんでした。 まあ、自分としてはその雰囲気を記録できればそれでよし、というわけで、手軽で機動性重視のコンデジ使いです。デジイチがほしいとか、うらやましいとかは思わないので、それは別にいいのですが、まわりがそんなふうだと、場違いなところへ紛れ込んでしまったとの思いがして、小さくなっていました。 それでも蒸気列車の通過時刻が近づいてきた時の緊張感はいいものですね。お祭りですから汽笛も鳴らしてくれるし、音も匂いも、これが理屈抜きにいい。 そして今回の運転では12系客車3両のほ…

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【351】 思い出の乗務列車18:上り大垣夜行340M~車内放送~

今や、夜行列車そのものが少なくなってしまいました。 自分自身は、夜行列車の雰囲気は非常に好きなのですが、好きなだけにほとんど車内では眠れません。そのため翌日がきついので、今では交通機関として好んで利用することはありません。そのかわり、「わざわざ乗る」ことを目的として夜行を使ったことは、過去には何度かありました。 夜行列車では特別な放送があります。いわゆる「おやすみ放送」と「おはよう放送」です。 私の場合、退職後でも実際に乗客として夜行列車に乗ると、その放送を聞くのが楽しみで、その放送を聞くことこそが、その列車に乗る目的のひとつだったりします。 私が国鉄に就職して乗務掛(荷扱)をやっていた当時(1976年)には、所属した車掌区が担当していた夜行列車のうち、581、583系電車の特急金星(名古屋~博多)と中央西線の「きそ」に寝台車が連結され、もっぱら寝台車に乗務する乗務掛(客扱)という職種も残っていました。(のちに乗務掛(客扱)は廃止)また、以前紹介したように荷扱で乗務していた紀勢本線「紀州」のほかにも、高山本線「のりくら」が座席車のみの夜行急行として運転されており、いずれも私が所属していた車掌区の車掌長(客扱)や専務車掌(客扱)が乗務していました。しかし、これらの列車は「きそ」以外、私が専務車掌になる前までに次々と廃止されていったのでした。 自分が専務車掌として夜行列車に乗務するチャンスが訪れた1984年の時点でも、最下位班の私には夜行列車の行路の設定はなく、所属した車掌区で受…

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【350】 中山道歩きで見たモノいろいろ(14):行灯式の看板

2005年から中山道の宿場を訪問しはじめ、全宿場に足跡を残しました。 旧宿場町や旧街道を歩いていると、自動車なら気付かずに通り過ぎてしまうようなチョットしたモノも目に入ります。 ふだんの生活で当たり前にあるものでも、その地方ごとにチョット違っていたりしますし、裏道になり下がった旧中山道には、現在の表通りとも言える国道や、そのバイパス道では見かけられないようなモノが残っていたりするものです。 金属製でない行灯式の看板の類にスポットを当ててみましょう。 **************************** 強ヲフトサン 薬屋さんの看板です。胃腸薬のようですが、「ヲ」の字が強烈なインパクトを与えてくれました。 2005年6月17日 松井田宿で撮影 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ グロンサンC こちらも薬屋さんです。グロンサンはライオンから今でも発売されていますが、かつては中外製薬から出ていましたので、そのマークが残っています。 2006年9月28日 草津宿で撮影 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ リスのプラスチック リスのプラスチックは今も存在する企業グループです。オフィシャルサイトによれば、このブランドマークは昭和63年まで使用されていたということだそうです。 2006年9月28日 守山宿で撮影 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ スーパーカ…

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