【461】 臨時列車の乗務(26):たった2両の回送電車
国鉄当時、大垣電車区と神領電車区を結ぶ回送電車のダイヤがありました。
その回送の目的を確かめたことはありませんが、車輪踏面のフラットやレールとの摩擦でいびつな形状になった車輪を削正する車輪転削の設備がある神領電車区へ、その作業のために大垣電車区の電車を送り込むための列車のようでした。この列車は定期列車ではなく「予定臨」と呼ばれる臨時列車で、予め作ってあるダイヤで必要に応じて運転されていました。私が所属する車掌区では、このうち中央西線部分のみを乗務していました。
1986年(昭和61年)3月2日 回8617M
乗務区間 名古屋18:14~春日井18:37
クモニ143‐ 2 名カキ
ク ハ165‐126 名カキ
クハ165を回送するために、クモニ143が牽引する列車のようです。
たった2両ですが、いずれも湘南色でお似合いのカップルのようです。クモニ143が乗務列車に連結されているのは2度目で、最初の出会いは東海道本線の定期列車1547M(【234】乗務した車両:荷電クモニ143併結列車をご参照ください。)でした。そのときは本来の用途である「荷物車」としての仕業でしたが、この回送列車では牽引車役でした。前回も今回も先頭車として連結されており、直接クモニ143に乗務することはできませんでした。シンプルながらも凛々しい顔つきが機関車みたいで私は好きです。
今のJRに2両編成の電車などは、営業列車としてふつうに存在し、珍しくもないですが、国鉄時代の電車では、特にMM'ユニッ…