【673】 私の鉄道模型遍歴5: はじめての16番

私の場合、0番から16番の鉄道模型への乗り換えは連続的ではなく、外遊びやプラモの組み立てをするなど、鉄道模型から離れていた時期を挟んでいました。 初めて手にした16番ゲージ車両は、 天賞堂 0-6-0タンク機関車 遠藤商店 ワム80000有蓋車 遠藤商店 セ6000石炭車 の3両で、これにカツミの12本組450R曲線レール1組と、いちばん安いパワーパックを加えた陣容でのスタートでした。 画像は古い天賞堂のカタログからの転載画像です。 私が買ったのは、掲載したカタログが出るかなり前でしたので、仕様が異なり、先頭部分にバッファーはなく、代わりに入換作業用のステップが一体成型されベーカー式カプラーが付いていました。 時は小学校2年生から3年生になる間の春休みのことで、その時の経緯はまた機会があれば書きますが、とにかく鉄道模型など買うつもりがなく、別のオモチャを買うため、ありったけの小遣いを持って母に連れられて名古屋の栄にある百貨店「オリエンタル中村」(現名古屋三越)玩具売場へ行ったときのことでした。現物の16番のリアルな姿と自動連結するベーカー式カプラーがすごいと思ってほしくなり、本来買うべきものを買わず、鉄道模型に化けた格好でした。もとから家にあった0番は、父親の趣味で買ったようなものでしたから、自分の意志で鉄道模型を買い、模型趣味としての出発点は、この瞬間だったとも言えます。そしてそれは、今からちょうど50年前のことでした。 画像は、入門セットともいうべきカツミ…

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【672】 日本酒ラベル:「ワンカップ大関」とその「仲間?」たち

絶大なるシェアと知名度を誇るカップ酒のパイオニア「ワンカップ大関」 「ワンカップ」「ワンカップ大関」は「大関株式会社」の登録商標ですので、この形態の他社商品はワンカップとは名乗れません。 一升瓶に代表される色付きのビンの細い口からトクトクと注ぎながら飲むものだった日本酒に、商品の段階で、コップ酒スタイルにしてしまい、直接口を付けて飲めるようにした画期的商品でした。 しかし、この形態は安酒をあおるガラの悪いオッサン専用?に思われるフシもあります。反面、旅行中の車内でちょっと一杯には大変ありがたい商品でもあります。当然、全国の中小酒造メーカーさんでも、類似のカップ酒を製造販売されています。 下の画像で、、左上は「ワンカップ大関」ですが、あとは別メーカーのカップ酒です。ラベルの色はブルー。大文字の「О」から商標名が始まるという統一が取れた?デザインのラインアップです。 色を変えたりしているものの、「Cup」の字体や配置も「ワンカップ大関」を意識しているとしか思えず、ほほえましくもあります。 やはり、多いのはブルーのラベルです。 ほとんど販路が蔵元さんの地元に限られている商品で、旅の途中で買い求めたものです。 乗り鉄旅に、こういうモノを買う目的が兼ね備わると、普通列車の長時間停車や乗継時間は貴重で、けっこう忙しく歩き回ることになりますが、近年は地方の中小メーカーの製品どころか日本酒そのものを見ることが減りつつあり、全国に販路を持つ大手酒造メーカーの製品が、他のアルコール…

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【671】 私の鉄道模型遍歴4:  0番ゲージ模型 (後篇)

今の時代に0番(Oゲージ)の鉄道模型はあまり見かけませんが、先週の記事で紹介した0番鉄道模型についての補足説明をしたいと思います。 上の画像で、いちばん大きいのが0番ゲージ。 縮尺1/45 ・軌間は32㎜ その次は16番ゲージ。 縮尺1/80・軌間は16.5㎜ 一番小さいのはNゲージ 縮尺1/150・軌間は9㎜ 3両とも形式が異なりますので、単純な比較ができません。 お示しした縮尺は日本の在来線を対象として使用される数値です。 線路も比較してみましょう。 0番の模型に使う線路が、大きいことだけでなく3線式なのが異常に目立ちます。ポイント分岐部分は複雑です。3本あるうちの中央のレールは集電用で、機関車の床下に取り付けられた集電靴から集電して車両が走ります。 製品に付属した遠藤商店(TER)のパンフレットです。のちに「エンドウ」と呼ばれるメーカーです。 電源に交流を使用しているのも特徴的で、変圧器(トランス)で家庭用100Vを2~20Vに変圧して使用します。0番用の変圧器は至って簡単な構造で、連続して加速させることはできません。 変圧器のレバーには複数の接点が弧を描いて並んでいますが、通電される接点と接点の間に無電圧のダミー接点があり、そこを素早く通過させないと模型は停止してしまいますから、スムーズな加減速は望めません。この点は安価な直接式16番用パワーパックでも昔は同様でした。 現在の16番やNの場合、「直流変換機能と前進後進の切換スイッチを組み込…

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【670】 日本酒ラベル:全国の「鬼ころし」いろいろ

先週は「鬼ころし」のようで「鬼ころし」でない酒をご紹介しましたが、今回は正真正銘の「鬼ころし」というネーミングが付いた酒のラベル集です。「鬼ころし」には本来の銘柄、販売会社名のほか地方名などが一言冠されたりしています。 ++++++++++++++++++++++++++++ 新潟県「佐渡銘醸」さんの「天領盃 島の鬼ころし」 ++++++++++++++++++++++++++++ 長野県「長野銘醸」さんの「姨捨正宗 鬼ころし」 ++++++++++++++++++++++++++++ 茨城県「賜杯桜酒造」さんの「がま伝説鬼ころし」 ++++++++++++++++++++++++++++ 静岡県「大村屋酒造場」さんの「若竹鬼ころし」 ++++++++++++++++++++++++++++ 岐阜県のスーパー「バロー」さんオリジナル「灘の鬼ころし」 製造元が兵庫なので、「灘の」酒です。 ++++++++++++++++++++++++++++ 岐阜県「いとう鶴酒造」さんの「中仙道鬼ごろし」(濁点つき) ++++++++++++++++++++++++++++ 愛知県の酒販チェーン「藤桂京伊」さんオリジナル「京伊鬼ころし」 ++++++++++++++++++++++++++++ 愛知県「盛田」さんの「尾張常滑郷の鬼ころし」 ++++++++++++++++++++++++++…

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【669】 私の鉄道模型遍歴3:  0番ゲージ模型(前篇)

今回も幼少時の話です。 先週は黎明期のプラレールの話をしましたが、それより前に0番(Oゲージ)の鉄道模型が家にありました。 画像はカツミ模型店のカタログを撮影したものです。わが家にあった模型は、機関車がカタログ写真とは違い、デッキ付B型電機だったような記憶ですが、カタログ写真とほぼ同じ有蓋貨車と無蓋貨車が各1両あり、似た構成のセットでした。どうやら私が2~3歳のころ、父が買ってきたらしいです。当時は対象年齢など示されていなかったものの、一応模型であって幼児向きではなく、父のオモチャだったと思われました。電気による線路上での走行は父同伴でしたが、車両単体では私のおもちゃ箱に入っていました。父は電気機関車のネジ止め式のウォームギアを外して、動輪がロックされず手で押して遊べるようにしてくれましたから、線路を使わず畳の上や部屋の硝子戸のレールに乗せて遊びました。 私が小学生になるまえには、そのB形電機のボディはなくなって足回りだけになって、それは私がこわしたためか、父が分解して遊んで廃棄したのか、そのどちらかに違いありませんでしたが、記憶がありません。有蓋車もハンダ付けで組み立てられた屋根がはがれたり、開閉式の扉がなくなって、車輪も紛失し、錆びたカーブレール一式と無蓋車1両だけがまともな状態で残っていました。下の写真が、その無蓋車です。 動力車が走るに走れないそんな状態になって、まともなのは、この無蓋車だけになってしまったそのころ、父は新たに凸型電機とタンク車とコンテナ積のチ(コムでは…

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【668】 日本酒ラベル:「鬼ころし」のようで「鬼ころし」でない

「鬼ころし」というネーミングの酒は全国にあります。 そもそも「鬼殺し」とは、どういう酒なのでしょう。 鬼を殺してしまうほど「悪い酒」、「強い酒」とか「辛い酒」など諸説あるようです。 一般受けしていることから見ると、現在では辛口の酒の代名詞的に使われていることが多いように思えます。 「鬼ころし」を名乗る酒のうち、高山の老田酒造店さんの「飛騨自慢鬼ころし」は全国的に有名です。 こちらのオフィシャルサイトによると「単に辛口酒としてではなく、呑むことにより人の心の中に宿る鬼を退治することを願ってお酒を造っている」のだそうです。 今回は「鬼ころし」ではないものの、明らかに鬼殺しを意識したネーミングの酒ラベルを集合させました。 ++++++++++++++++++++++++++ はじめに、岐阜県「岩村醸造」さんの「鬼ころび」…って、鬼が転んで襲われないってこと? なにやら「飛騨自慢鬼ころし」のラベルによく似た色のラベルです。 ++++++++++++++++++++++++++ 以下は、すべて180mlカップ酒のラベルになります。 ++++++++++++++++++++++++++ 静岡県「吉屋酒造」さんの「忠正鬼ごろし」  「ころし」でなく「ごろし」と濁点入りです。 ++++++++++++++++++++++++++ 群馬県「浅間酒造」さんの「鬼カップ」 鬼が酔っぱらっているのが笑えます。背後には噴煙を上げる浅間山。 …

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【667】 私の鉄道模型遍歴2:プラレール

先週はプラ製の近鉄10000系らしき電車の話をしました。その5両セットにはレール表現を印刷された台紙が入っていましたが、専用のレールはありませんでした。 このころに、私は黎明期のプラレールに出会います。冒頭の画像は私が子供に買い与えたもので、私の幼少時代のものではありません。私の幼少時はプラレールという商品名でなくWikipediaによれば「プラスチック汽車レールセット」であったと思われますが、規格はプラレールそのものでした。それが下の画像です。 踏切はプラレール用のストラクチャーではありません。自動車もブリキのオモチャです。 今のプラレールと大きく違うのは動力がなかったことで、手で押して遊ぶものでしたが、畳縁や襖の敷居をレールに見立てるでもなく、レールをクレヨンで描いた紙レールを作るでもなく、専用のレールの上を脱線せず走らせることができることに魅力がありました。そのレールも上下反転させることによって逆カーブができ、オプション線路パーツを買うと立体交差化も可能で、自由度が高いレイアウト発展の期待感もあって魅力を感じました。 動力がないので、高架へのスロープ部分は、現在のプラレールよりかなりキツい勾配になっているのが、下の画像からわかります。そして、まだストラクチャー的なパーツがなかったのか、買えなかったのか、わかりませんが、私は高架駅をカマボコの板を使って表現していたこともわかります。 このプラレールは線路を追加購入した記憶はありますが、車両の増備がないまま小学校に入った直後あた…

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【666】 日本酒のラベル:集めて楽しむラベル遊び♪

長年、日本酒のラベルを集めてきました。 どこかへ出かけるとその土地の酒を買ってきてラベルを剥がして保存するということを続けて、集まったラベルを見ると、いろいろくだらないことが気になったり、似たラベルを比較して違いを見つけて楽しむなど、二次的な面白味も発見しました。そんなことを徒然に、少しずつご紹介していきたいと思います。 +++++++++++++++++++++++++++ 最初に3枚のラベルをご覧ください。 「この中にひとり 仲間はずれがおる!」 「おまえやろ?」 「ちがいます」 ・・・・・ 「おまえやろ?」 「ちがいます」 ・・・・・ 「おまえやろ?」 「ホンマにちがいます」 ・・・・・ 「オマエや~」 意味不明でしょうが、上の2つが新潟県の蔵元さんで製造されたお酒ですが、一番下のラベルのお酒だけが長野県の全く別の蔵元さんのお酒です。字体やデザインがよく似ていますが、長野県のお酒のほうは中央部やや上に「本」の字が小さく書かれており、商標は「本吉乃川」というのです。 このように、お酒のネーミングは地方のみで消費される小さな蔵元さんの場合、他に類似の商標があっても、そのデザインなど販路がダブらないので問題にならないのかもしれません。 +++++++++++++++++++++++++++ 次は、なんという銘柄のお酒でしょう。 上の鳥の絵を「鶴」と読んでください。 答えは「つるのたき」です。 同様に、次も…

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【665】 私の鉄道模型遍歴1:オモチャ時代

断捨離とかミニマリストという言葉を最近聞くようになりましたが、私は不要になったモノでも捨てられずにいたため、当初は実家に多くの思い出の品々を保管していました。しかし管理が行き届きませんし、今は実家も空家ですので狭いマンションに必要な物だけ移し、不要なものは廃棄したものの、室内はゴミ屋敷と化し、片付けた後も物置状態になっています。家族に強制代執行をされる恐れもありますので、近年は必要なものは最小限にしたいと無理にでも考えるようにして、鉄道模型も含めて、かなりの数の品々を廃棄したり手放したりしています。 この棺桶レイアウトも、自分が寝るスペースさえ確保できないため、今では私の部屋から立ち退きとなり、リビングの片隅に立てかけて置かれ、このまま1年くらい路線休止状態が続いていますが、鉄道模型をやめようと思っているわけではありませんので、存続させる意向です。 最近は10年20年が非常に短く感じますから、段ボール箱に入ったままおいてある身の回りのモノのほとんどは、今後見る機会すらほとんどなく、活用することもないまま年月が流れて、自分が死んだあとは、まちがいなく大部分がゴミとなって廃棄されることでしょう。それは父が亡くなった後に私がしてきたことでもあるのです。 たとえ私にとって思い出が詰まったモノであっても、数十年生きてくれば、多くの方々と別れを告げてきたように、その思い出のモノひとつひとつに多少の未練はあったとしても、自分が管理できる範囲まで減量化すべきでしょう。そしてやむを得ず手放すことにしたモノ…

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