その中にあって117系は未だ中京地区での活躍を続けている数少ない車両のひとつです。
JR東海に移行した117系は外部色がコーポレートカラーのオレンジ色の帯を巻いたアイボリーに塗り替えられました。
最初は上の写真のような塗り分けでしたが、新快速運用をJR世代の新型車両に譲るようになってくると、現在のような簡易的な塗装に変わっていきました。次の写真は現在の塗装です。雨どいがオレンジ色ではなくなったのと、窓下のオレンジ色の帯が2本から1本になっています。
近年の117系は日中には留置されていることが多く、朝夕の通勤輸送中心の運用で、そのほかには臨時列車に使用されることもよくありました。
臨時としては「さわやかウォーキング」の臨時列車として中央西線や飯田線にも運用され、昨年閉園した佐久間レールパークへのアクセス列車として名古屋からの直通列車や、その最終日に設定された何本もの臨時列車の多くは117系が使用されました。
昨年1編成が国鉄当時の色に塗り戻され、佐久間レールパークがあった中部天竜駅で、これも国鉄時代の塗装に塗り戻された119系と並ぶというイベントが実施されました。117系の先頭字幕にはすでに国鉄時代の絵入り快速表示はありませんでしたので、その絵入りの字幕を模したシールを貼られて展示されました。
しかしながらJR東海の117系も、続々と新製される313系に押し出される形で、先月から定期運用は縮小されて、すでに浜松工場へ帰らぬ旅に出た編成も出ていますので、その余命もいくばくもないと言ってよいでしょう。
寂しいことですが、しかたがありません。
でもうれしいニュースもあります。来春名古屋の金城埠頭にオープンする予定の博物館「リニア・鉄道館」に当初の発表にはなかった117系が保存されることになったのです。一昨日11月15日、クハ117とモハ116が国鉄色に戻されたうえで名古屋工場から「リニア・鉄道館」へ陸送されたそうです。自分が実際に乗務した車両が、名古屋の地でいつでも再会可能となるのです。
<<117系のお話はこれで終わりです>>
2015.5.26追記…2013年3月16日ダイヤ改正で、JR東海の117系は定期運用から撤退し、同年度中に全車が廃車されました。また、「リニア・鉄道館」には、クハ117-30
2024.8.27追記…2019年に上記の「リニア・鉄道館」保存車両3両のうちモハ117-59、クハ116-209の2両は解体され、クハ117-30だけが屋内に移動して展示されています。


この記事へのコメント
アルヌー
117系が保存されるんですね。良かったです~\(^o^)/
119系との並びは、雑誌で見た事があります。
明るい東海カラーの117系もいいですね。
僕は、117系はヘッドライトが目に見えるので、マスカラの色が変わった様に見えます(^_^;)
目付きはキリッ!としているのに、ちょっと下膨れのポテッとした顔がいいですね~(^o^)
こちらでは全く見ない車両なので、詳しい動向がわからなかったのですが、しなの7号さんのブログで、東海からの引退が近いと知り、「もう、そんなに時間がたってるんだ~」と時間がすぎるスピードの速さを感じてしまいました(^_^;)
僕が117系に乗った時から20年たってしまいました(^_^;)
しなの7号
いつもコメントありがとうございます。
117系の顔は185系と同時期の車両だけに両者は共通点が多いと思うのですが、丸いのは117系、四角いのが185系という印象を持ちます。最近になって湘南色の185系というすごいものが出現しているようですが、湘南色は117系のほうが似合うように思います。
リニア・鉄道館では国鉄末期の車両として末長く後世にその存在を伝えていただきたいです。その背景とともに。
hmd
JR東海カラーの117系もやや簡略な塗装ですが、今までにないお軽快な感じはそう悪くはないように感じます。
お顔が湘南風で三次元曲面で凸している、それも下膨れなので国鉄色のように濃い色のほうが引き締まるようですね (^_^)
一部の車両の静態保存も決まったそうで、嬉しい限りです
やはり中京エリアの国鉄末期の名車ですね (^_^)/
しなの7号
コメントいただきまして、ありがとうございます。
いい天気ですが寒いです。
東海色の117系、何が違和感だといえば、正面の黒い窓枠塗装とオレンジ色のマッチングの悪さだと思います。
国鉄色の場合は窓枠も茶色に塗られて一体感があったのに、一工夫足りない気がします。
保存車に選ばれてよかったです。国鉄時代、名鉄に対抗しての117系の中京地区導入は名鉄に対抗する第一歩であったと言えましょう。
kayo
近代建築に興味を持ち、梅小路の車庫をきっかけに鉄道ファンになりました。特に117系と381系(こうのとり)が好きです。ブログ大変興味深く拝見しています。
建築のブログと、
http://blogs.yahoo.co.jp/kay31527
鉄道のブログを書いています。
http://blogs.yahoo.co.jp/kk117135
どうぞよろしくお願いします。
しなの7号
ご覧いただきましてありがとうございます。
近代建築と鉄道の関わりは、深いですね。鉄道車両より建築物のほうが耐用年数が長いでしょうから、国鉄車両が引退したのに、駅などに昭和以前の建築物が残っていると、うれしく思うものです。
さきほど少しだけですがブログ拝見いたしました。
117系に対する想いがよく伝わってまいりました。後日改めてお邪魔いたします。
かめ
暫く前からこちらのブログを順次拝見させて頂いております。
旧い記事へのコメント記入で失礼します。
当方、昭和50年代前後頃の”国鉄”には思い入れがあり、特に117系は(関西圏ですが)好きな電車でしたので、こちらへコメントさせて頂きました。
大阪駅や京都駅で荷物列車や客車普通列車、急行列車など飽きもせず眺めていましたので、ほんとに懐かしい記憶を呼び起こさせて頂いています。
さて、その117系ですが、京都駅では未だ見掛ける事も多い列車ですので、つい乗ってきてしまいました。
http://kamelog.way-nifty.com/hitorigoto/2014/12/1-8e38.html
いつまでも、とは行かないでしょうが、もう少しの間でも走って居てくれればなぁ、と思っています。
しなの7号
ブログ拝見しました。117系、JR西日本エリアまでは遠いのでなかなか乗りにいけません。近年、JR西日本で外装色の変更がされていることは残念でなりません。やはり関西急行色であってほしいと思っています。
今月は、久しぶりにリニア鉄道館へ行って、そこで休憩用車両になっている117系の中で、持参のおにぎりを食べながら1時間くらい過ごしました。走ることはないけれど、こうして割と身近に残っていてくれたことに感謝です。