私が最初に乗務したお座敷列車は高崎鉄道管理局のお座敷列車「くつろぎ」でした。
1984年(昭和59年)11月19日
東海道本線 9104列車
EF65 1109(東) 臨A124
1.スロフ12 822 高タカ 赤城
2.オ ロ12 841 高タカ 榛名
3.オ ロ12 843 高タカ 妙義
4.オ ロ12 842 高タカ 浅間
5.オ ロ12 844 高タカ 秩父
6.スロフ12 821 高タカ 男体
(高臨207)三河路の旅(240名)
岡崎~沼津(北本)
乗務区間 名古屋11:42~岡崎~浜松14:24
(名古屋~岡崎間 回送)
このころの高崎鉄道管理局のお座敷列車「くつろぎ」は、車体が青に太い白帯が入った塗装でした。
従来のスロ81系の旧型客車によるお座敷列車が第一線を退いて、多くの鉄道管理局に12系改造によるお座敷列車が配置されたころでしたが、12系座席車のころの塗装をそのままにしたお座敷列車が多い中、この「くつろぎ」は特徴のある塗装でした。この日の牽引機であるEF65PFとの違和感もありませんでした。
上でお示しした編成のように、各車両には北関東の名山の名前が命名されていました。これだけでも、遠くから来た車両だと感じられ、感動してしまいます。
しかし、地理に無関心な人だと、山々の名前であることに気づきません。お客さんは北関東の方ですから、そんなことはないでしょうが、中部地方へ来てしまうとそうはいきません。やはりこの編成に乗務した先輩がいて、
「このまえ、お座敷に乗ったんだけどよ~、客車に男の体って書いてあるもんで、女の体もあるんかしらんと思って見たけど、なかったわ~」
と言うのです。その人、本当に「男体山」を知らず、もちろん他の車両の名前もすべて山の名前が付けられたものであることも、わからなかったということでした。
しかし調べてみますと、日本には女体山という名の山もいくつかあるようですね(^_^;)
なお、この列車を牽いたのは東京機関区のEF65PFでしたが、この後の昭和60年3月のダイヤ改正時に東京機関区の車両配置が皆無となるので、名門「東」標記の機関車が牽く列車に私が乗務したのはこの時が最後となりました。
その後、高崎の第二編成となるお座敷列車「やすらぎ」が登場したあと、この「くつろぎ」は茶色系の塗装に変更されています。
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この記事へのコメント
京阪快急3000
お座敷列車「くつろぎ」の模型もお持ちなのですね。
メーカーはどちらでしょうか?
ちなみに私が読めなかった「山の名前」は、「榛名」と「男体」でした。
何て読むのでしょうか?
くろしお1号
お座敷列車…まさしく昭和の香り漂う、本当に懐かしい車両ですね。駆け出し時代にはELの免許はなく、休日にグリーン券を奮発し、臨時急行「きのくに」の乗客として1回だけ乗ったことがありました。当時は余り意識していなかったのですが、竜華にもいたのですね。知らない人と座卓を囲む姿は何とも奇妙で、やはりお座敷は団体向きだなぁ、と感じました。
その後は洋風アレンジ全盛で、この地方でも「リゾートライナー」や「ユーロライナー」が活躍しましたが、それらも全て過去のものとなり、鉄道へのニーズが目まぐるしく変化していていることを痛感するばかりです。
しなの7号様が乗務しておられた時代は、このような広域の臨時列車も数多くあったことと思います。遠方の山々の名前を目にするのは、とてもロマン溢れることですね。また、そこからちょっと脱線していくところ、これこそ国鉄です!その会話、とてもしっくりきます。
しかし「女体山」があるとは知りませんでした!一度、参拝に行かねば!!
アルヌー
「男の体」の所でリアルに吹き出してしまい、妻に「何~?気持ち悪い~」って言われてしまいました(^o^;)
この様なお座敷列車の模型もあるんですねー!
ちゃんと障子も再現されていて、太い帯のせいでしょうか?一瞬12系とは違う車両かと思ってしまいました。
走っているお座敷列車には乗った事が無いんですが、川越車両センターまつりの時に展示されていた車両を見学した事があります。
(何だったかは忘れてしまいました(^o^;)、一方が展望車だった様な気が…)
車内の雰囲気が明るくて、楽しそうですよね。
乗務員さんも、普段とは違う心持ちになるのでしょうか?
やはり気の使い方が少し違ったりしますか?
しなの7号
こんばんは。
この模型、メーカーはTOMIXです。のちの茶色系新塗装と同時発売でしたが、こちらの旧塗装は店頭でも売れ残りがちで投げ売りされているのを見たことがありました(+_+)
男体山「なんたいさん」は日光中禅寺湖の近く、
榛名山「はるなさん」は伊香保温泉の近くの山です。
中京地区でも知らない人があるんですから関西の方には、馴染みがないのも無理からぬことです。
しなの7号
お座敷列車に乗られたことがおありですか。私は仕事以外で乗る機会はありませんでしたが、1人で乗るものではないようですね。
竜華の12系お座敷列車にも乗務したことがあります。このころは、本当に遠くからの団体列車が乗り入れてきました。
この「くつろぎ」に乗務した頃は、まだユーロライナーも誕生前のころでしたが、欧風車としては、「サロンエクスプレス東京」「サロンカーなにわ」がすでに登場していました。来週のブログ記事「臨時列車の乗務」シリーズでは、このうち「サロンカーなにわ」の記事を予定しています。
コメントありがとうございました。
しなの7号
「男体山」と書いてあれば違和感もないんでしょうけど「男体」では「女体」を連想するのも自然ではありますね。
Nゲージ模型も最近ではほんとうに多種多様で、乗務した車両の製品が出るたびに買っていたころは、出費が大変でした(^_^;)
団体列車の場合は、車掌は、車内改札もしなくていいので、車掌室に居ますから普通の12系と変わりないです。途中の弁当積込や途中参加や離脱の乗客のためのドア扱いには気を使います。
コメントいただきありがとうございました。
hmd
今日は天気が良くなっていますね~気持ちが良いです。
お座敷列車、一時期は凄く魅力的な列車でした(笑)
結局。一度も乗ったことがないかも?しれません。また、最近は余り見なくなった様な気がします~しなの7号さん的には、車窓を愛でつつ、一杯が最高ですね (が、当時は乗務中ですね・・・昨年の大鐵のSL列車に増結で、団体さんがやっていました。それも大盛況! 笑)
客車でお座敷も独特な雰囲気を感じます
しなの7号
コメントありがとうございました。
連休に出歩いたので金欠&風邪気味なので、おとなしくしています(^_^;)
私も仕事以外では乗る機会がなかったお座敷列車。団体ツアーに参加しないと乗る機会はなかなかないですね。
くろしお1号様のコメントにもありますが、個人で乗るにはちょっと?です。そこで1人、酒をちびちびやってて、知らない人に絡んだりしたら最悪ですね。
そうか!大井川ではお座敷客車が健在でしたね。