スチール棚にひな壇を作って模型展示スペースにしたり、小レイアウトを置いたりした話は、以前に幾度か書いてきましたが、現況をアップします。
<棚全体について>
模型展示スペース(ひな壇とレイアウトの2段)を除いた段に、むき出しのままに収納している段ボール箱の目隠しを目的として、レースカーテンを取り付けました。
<ひな壇部分>
「客車列車」の展示を行いました。
大多数が、以前に「スチール棚の企画展」でアップしたことがある車両群ですので、今回は簡単に展示線の最上段から下に向かって順に書いていきます。
スーパーエクスプレスレインボー
分割民営化が決まってから国鉄で改造された車両なので、今思えば当時の世相と日本の鉄道変革期を象徴する車両のようにも思えます。
ユーロライナー+マニ44カートレイン名古屋編成
こうした特殊な列車に限らず、長距離列車はことごとく廃止の運命をたどりました。旅客会社を地域分割していなければ現状が少しは変わっていたのかなあとも考えてしまいます。
サロンエクスプレス東京
模型ではEF58 60+EF58 61の重連に牽かせてみました。実際にはEF58 60はサロンエクスプレス東京が改造により誕生した直前に廃車されているはずなので、実際にはありえないコラボです。
20系「あさかぜ」
自分の中では20系ブルトレの牽引機にはEF65Pがしっくりきますが、模型では、あえてEF58特急色に牽かせ、自分が見たことがない初期の絵本でしか知らない時代にしました。
青大将色「はと」
乗務で幾度も乗った東海道本線をかつて走っていた看板列車であることに加えて、今はなき国鉄という事業体を回顧するにあたって、はずせない存在になってしまいました。
スハ44系「つばめ」
青大将「はと」同様の想いがある列車です。1等白帯展望車マイテ39の造形と、地元名古屋の赤ナンバー下がりつばめの牽引機C62 18に惹かれます。この列車の運転に携わった国鉄職員一人一人の誇りに満ちた姿を模型から想像してしまいます。
10系客車主体の夜行急行列車
模型ではまったく架空の編成で、新聞輸送用マニ37を1両組み入れた以外は10系客車で統一しました。こういう列車には固定編成の列車にはない自由度があって、それが模型での楽しみを倍増させてくれます。
お召列車1号編成
ここではDD51 842お召仕様に牽かせていますが、復活して磨き抜かれたD51200あたりに牽かせると、視覚的にしっくりくるようにも思います。変な感想ですが、模型を見るだけで撮影に行ったときの物々しい雰囲気が蘇ります。
荷物車付旧形客車による普通列車
中央西線でいつも見て乗っていたD51が牽引する普通列車のイメージを再現してみました。言ってみれば私の鉄道趣味の原点みたいな列車で、お召列車とは真逆の魅力があります。
14系15形寝台車+12系客車による夜行列車
JRに引き継がれた客車たちが、徐々に縮小されていった夜行列車に使用されていたころをイメージしています。レールの関係で模型は短編成になりましたが、急行「ちくま」をイメージしてEF6477に牽かせてみました。
以上の列車を展示した後方(向かって右側)に、空きスペースができましたので、短編成の列車を以下のように3本展示しています。
逆向きC12が牽く混合列車
個人的には最も模型として再現したい形態の列車です。本線系の列車にはない魅力を感じるのは、一つの列車に貨客を問わず連結して「よろずや」的で生活感があふれているからです。
DE10が牽く50系客車
久大本線でこういう列車に乗りたかったのですが、久大本線へ初乗りに行けたのは全列車がDC化されたあとでした。2エンジンのDD51とも微妙に違うDE10のエンジン音を聴きながら初乗りしたかったです。
DD51が牽く旧形客車
関西本線名古屋口で客荷分離後の普通列車のイメージです。普段着の列車を再現すると、仕事と趣味の両面で思い出が交錯しますから、ありふれた面白味もない編成ではありますが、はずすことができない客車列車といえます。
以上、実在した編成には忠実でなく、個人的なアレンジもかなりしました。妥協の産物でもありますが、それもまた模型アソビの範疇とも言えますでしょう。
<レイアウト部分>
稼働日は少ないです。いちおう部屋にはエアコンはありますが、物置部屋に限りなく近いので夏と冬は生活空間とはなっていない時間帯が多く、ほとんど運休です。開業してからレイアウトそのものには手を加えていませんが、入線している車両に少し変化があります。
気動車は2両編成が2本入っています。そのうち1本がキハユニ16+キハ10Mです。
この編成、両形式ともトイレがない形式ですから問題ですが、我が家に配置されているトイレ付キハ11はT車ですのでやむをえません。キハ17のM車とキハユニ16のペアにして、連結面を切妻背合わせ状態としたところが、カーブ内側の妻面隅部分どうしが接触して通過に支障がでて脱線しました。キハ10系の妻面は平面に近いですが隅のRが少しあるだけのことで大きな違いです。
もう1本はキハ20+バス窓キハ55M。
DD16は、レイアウト開業からこのレイアウトの主力機です。良好な走行性能がものをいっています。
開業当初に活躍していたC12はスチール棚の1段上で「客車列車」の展示のほうに回っていますので、蒸機はC56にチェンジしましたが、両機とも好調に走るので重宝します。
気動車は急行色と一般色との混結。そして湘南顔の合造車。C56はバック運転。どれも国鉄ローカル線のスパイスが効いた味付けだと「わかる人にはわかっていただける」かなと思いますが?。
この記事へのコメント
やくも3号
客車の架空編成を組むのは本当に楽しいですね。自分も軽量客車ばかりの美しい編成の急行列車を仕組んだり、マニ50を赤色にして50系客車に違和感なく組み込んだりしました。
また、もし、東海道線が昭和33年に全線電化が間に合わなかったら(=151系がおあずけになったら)昼行特急はどうなっていたかを考え、20系座席車だけの特急つばめ編成を仕立てました。
大阪←C62+マニ20+ナハ20+ナロ20+ナロ20+ナロ20+ナシ20+ナハ20+ナハ20+ナハフ21+ナハ20+ナハ20+ナハフ20→東京
(C62の代走にときどきC53 43笑)
東海道の途中で後ろ寄り3両を切り離すことはないでしょうけれど、間合いで特急かもめにも駆り出されることを考えて切妻ナハフを挟みました。しかし、欲しい座席車のバラ売りがないので、初期あさかぜセットやさくらセットを全部で5セットくらい買い漁って、不要な寝台車はオークションで速攻売り放ちました。
しなの7号
実際にあったなら…と、模型で車両や列車をでっちあげることは、楽しみ方の一つだと思います。小学生の頃は模型でそういうことができなかったので、ノートに架空形式の絵を描いて、編成表を作りました。それは551系なる151系の交直版で581系と同じカラーのボンネットタイプ座席車で、なんと長野始発の九州特急でした。
赤のマニ50は、郵便車代用だと理屈に合います???
20系座席車編成も、思い切った発想ですねえ(^O^) ホントにやられるところがスゴイです。狭い窓が並んだ編成はスハ44のグレードアップ版みたい。SLはブルー塗装に白線の専用機。クロ151パーラーカー相当の個室車などナロネ20の改造でいかがでしょうか。そのうち、ちくわ社が限定セット出したりして…
はやたま速玉早玉
自由自在な編成が組める鉄道模型の客車列車。意固地になって実車通りに忠実に再現するも良し、個人的アレンジを加えて実車と微妙に異なる編成とするも良し、組み合わせは無限大、人それぞれの愉しみ方がありますね。
私も10系寝台の夜行急行編成を組成して遊びます。モデルは越前、能登といったところでしょうか。
【機関車・マニ・オロネ10・オハネフ12・スハネ30・スロ62・オハフ61・オハ47・ナハフ11・オハフ33】で、変化を付けるため、茶色の客車(オハフ61)を1両組み込む。
上記の編成で、機関車をDF50に担当させようものなら、どこが急行越前、能登やねん!とツッコミを受けてしまいそうです(゜゜;)\(--;)
先日、オハニ36使用して倉吉線の混合列車を再現しました。混合列車、いいですねぇ。
逆向きC12の混合列車、最後尾の茶色の客車はひょっとしてオハニ36ですか?可愛らしい短編成ですが、ローカル線まで行き渡る国鉄ネットワークの健在振りが読み取れる、侮れない客車列車です。
国鉄スパイス満載のレイアウト上でも、混合列車は活躍しそうですね。
しなの7号
撮り鉄の方の写真を拝見すると、撮影者の好みはもとより、個性が見えてくるものですが、模型も同じだなあと思います。編成の自由度が高い旧客や貨車の場合は一層オーナーさんの個性が表現されます。そして拝見する立場からは、実際にそういう編成があったなら…といろんな角度から想像できることも面白いです。
そのオハフ61入り急行編成の模型にしても、乗客の反応を想像し、組み込まざるを得なかった客貨車区員と、乗務した車掌の困惑、管理者とのやり取り、そのほか、そんな編成を撮影してみたいという自分の気持ちも入り混じります…
スハネ30は非冷房だから夏場にはあり得ないだろうとか、車掌弁(非常ブレーキをかける空気弁)がある緩急車の比率が多くて列車監視に便利、とかいうのは乗務する車掌の立場から思うことです。
画像にあるC12が牽くミニ編成の客車はオハユニ61です。SL時代のローカル線は61系が自然だと思ったからですが、客室が半車で済むような超ローカル線に、独立した郵便室付客車は不自然ですね。SL時代ですとオハニ36はまだ本線系統の列車に組み込まれていたように思いますので、オハニ61が良かったかもしれません。まだレイアウトにDE10が登場していませんが、そのときの相棒はオハニ36を使いたいと思います。
門鉄局
実物を忠実に再現するなり、自分の理想の列車を創造するなりできるのは模型ならではの楽しみですね。旧型客車や貨車、気動車は1両単位で増解結できて固定編成の現在の車両にない面白さがあると思う反面、当時の現場では面倒な作業が多く趣味的興味とは裏腹に大変だったと思います。
C62牽引の「つばめ」、EF58牽引の青大将「はと」と20系「あさかぜ」は国鉄列車史上外せない列車だと思いますが、
私は財力が追い付かないので模型コレクションは昭和40年代以降の国鉄形(JRマークなし、一部私鉄車両も含む)に限定しています。
私が小学3・4年の頃スーパーカーブームの後を受けてブルートレインブームがありました。ヘッドマークも食堂車もなくハネのみの関西ブルトレからすると東京発の各列車は憧れの存在で、深夜到着の列車を目当ての小・中学生の夜更かしが問題になったりしましたね。
しなの7号
趣味と実車を管理する立場とでは、まったく視点が異なってきますね。旧形客車ですと、1両ごとの向きが統一されてなく、特に編成端部のオハフなど緩急車の乗務員室の向きは、趣味的には見ていて気になったものですが、編成美ということは、保守整備をする立場では手間暇がかかるだけで無意味なことだったのでしょう。模型の世界では、そういう不統一編成を忠実に再現するのもよし。美観を重んじて向きをきちんとさせた編成にするのも自由ですね。限られた数の模型車両で編成のバリエーションを幾通りも作れる旧客や国鉄貨車群の模型が私はお気に入りです。
そして私は、乗務した国鉄車両と、子供のころに地元で見たり乗った車両の模型を集めてきましたが、自分が知らない最も華やかだったころの国鉄を再現してみたいとの思いで、「名古屋区のC62」牽引の「つばめ」、「乗務した荷物列車を牽いていたEF58」牽引の「青大将はと」は例外として購入したものです。
ブルトレブームのころは、国鉄に就職した後でした。乗務で汐留に行くと見ることができる定期の九州ブルトレから20系は引退し、牽引機は好きだった65PからPFに変わりつつありました。小学生のころに誠文堂新光社の客車貨車ガイドブックでナロネ20や22、ナロ20、そしてナハネフ22の優雅な後姿を知った者にとっては、そのころのブルトレ群には少々興味がそがれました。