【1236】あの年の8月15日《1982年》

お盆と正月は貨物列車が運休することが多いもので、遊休車両が駅の側線に一時的に留置されることになります。私が車掌時代だった1982年の夏、中央西線の大曽根駅に留置されている貨車の中に「ワラ1」のトップナンバー車がいることに車掌仲間が気が付いて教えてくれました。乗務中にも、通勤途中にも、列車内から見える位置に留置してありましたので、1982年8月15日、乗務明けで帰宅するとき大曽根駅で途中下車して撮影しました。
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ワラ1形式は17000両以上製造されたといいますし、常備駅表記もないようですから全国を運用されていたものと思われ、SNSもない時代のことですから、いつどこで出会えるかはまさに運しだい。

この記事へのコメント

  • NAO

    しなの7号様、おはようございます。
    競合脱線事故で注目を浴びてしまった形式ですね。その後の北海道での各種実験、改良で運用し続けられたのは幸いでしたが。
    国鉄時代に駅で列車を待っていて、2軸貨車がやってきたときは何が運ばれているかも運しだいでしたので、コンテナ編成を見るときとは違って、自然と凝視の状態になりました。
    2020年08月15日 06:27
  • しなの7号

    NAO様 こんばんは。
    鶴見事故の発端になったのがワラ1だったのですね。二軸貨車やバネの硬い旧式荷物車に乗っていた者としては、よく脱線しないなと思うほどの揺れは幾度も体験していますが、なかなか脱線には至らないようです。元車掌の立場からすると、鶴見事故は多重衝突事故という側面ばかりを考えてしまい、きっかけになった貨車の形式のことはまったく気にしたことがありませんでした。
    2020年08月15日 20:28
  • トシくん

    いつも拝読させていただいております。
    18000両近くあった車両のトップナンバー、非常に貴重な記録ですね。
    このワラ1は現在はJR四国の多度津工場にて保存されているようです。
    ところで、大曽根駅は何時ごろまで貨物取扱があったのでしょうか?
    手持ちの57-11貨物時刻表では当時の大曽根駅は快速貨車取扱駅に指定されていました。
    当時は大曽根駅と地下鉄名城線の平安通駅、上飯田バスターミナルのどこへ行ってもどっこいどっこいの場所に住んでいました。
    大曽根駅ではおそらく駅の東隣に隣接する三菱電機への輸送があったと思いますが、その頃は中央線を使うことはほとんどなく、60-3ダイヤ改正辺りから中央線の列車が増発で便利になり名駅へは乗換のある地下鉄や時間のかかるバスより中央線を利用する機会が増えましたがその頃には側線はほとんど撤去されていました。
    以上、取り止めもなく駄文を重ねて申し訳ありません。
    2020年08月15日 22:29
  • なはっこ

    これはすごいですね。歴史的な奇跡!
    2020年08月15日 22:42
  • のぶ

    2軸有蓋貨車は全国津々浦々本州や九州そして連絡船に乗せられ北海道や四国更に国鉄と貨物列車の直通していた私鉄にも乗り入れしていたようですね、しかしワラ1のトップナンバーが大曽根駅に留置とは凄いですね、そしてひとときの盆休みした貨車達は秋の農産物の出荷の為に北に南に積み荷を求めそれぞれ目的地に向かったかもしれません。
    2020年08月16日 09:04
  • しなの7号

    トシくん様
    ご覧いただきありがとうございます。
    ワラ1の保存先がJR貨物でなく四国というのが不自然ですが、ワラ1はJR貨物へ継承されていなかったですね。意外なところで価値を見出され生き延びられて何よりです。
    大曽根駅の貨物取扱廃止時期は私にもわかりません。私の手元には57-11貨物時刻表はありませんが、Wikipediaには「1982年(昭和57年)11月15日:貨物の取り扱いを廃止」とあります。
    ご承知かもしれませんが、自分が貨物列車に乗務していた55.10時点では、大曽根と千種発着の車扱貨物は新守山駅で中継して、1日2往復あった新守山~千種間を往復する小運転貨物列車で輸送されていました。(下り塩尻方面行き貨物列車の場合も千種・大曽根を通過して新守山で解放して小運転貨物列車で逆送)
    55.10時点では、その小運転貨物列車2往復はすべて大曽根駅に停車していることが手持ちの列車ダイヤから読み取れますが、私が貨物列車から離れ旅客列車の乗務に移ったあとの57.11列車ダイヤでは、そのうちの1往復が大曽根通過となっていますが、残り1往復は上下列車とも停車しています。たかだか3駅間だけの小運転貨物列車が大曽根で通過列車の待避をしていたと考えるのも現実的ではないので、57.11以降も大曽根駅では貨物輸送をしていたか、仮に廃止していたとしても、しばらくの間は、たとえば空いた側線を遊休貨車の疎開用などとに利用していたと考えられなくもないです。
    2020年08月16日 20:30
  • しなの7号

    なはっこ様
    ワラ1は外観に大きな特徴があるわけでもないし、量産されているだけに、遠目だと見逃してしまいがちだと思います。
    2020年08月16日 20:30
  • しなの7号

    のぶ様
    旅客車や機関車のように運用範囲や線区が限られているわけでもなく、今ほど貨物営業がされている線区が限られていたわけでもなかったので、いつどこに出没するかわからないのが、用途が広いワム・ワラのような汎用貨車の特徴と言えましょうか。
    2020年08月16日 20:30
  • ヒデヨシ

    しなの7号様こんばんは
    ワラ1 トップナンバー凄いですね

    この手のナンバーの貨車はまったく見たことないです
    ワム123456 やワラ12345とか見たかったです
    そして何気ない留置車両の写真すごく好きです
    ところでワラ1大きめの車体が特徴でワムと比べて少し背が高く写真で隣のワムハチも他のワム同様の高さですからワラの高さが目につきます
    よく似たワム60000もワラと並べば高さで、単独でも扉裾ですぐ判別できます
    ワラ1と2の試作車の後量産は100番からに飛びますが
    TOMIXの東武鉄道ワラ1見ると
    なんと国鉄にも入線するのですがワラ1(同番号)がいるんですねビックリしました

    小さい頃熊本県荒尾市にいましたが
    今はなき三井三池港務所(三池鉄道)
    本線を東芝戦時デキがワムワラ(全て黒貨車)を40両ほど連ねて爆走していたのを思い出します
    2020年08月18日 20:51
  • しなの7号

    ヒデヨシ様 こんばんは。
    貨物関係の仕事に携わっていても、意外に気が付かないのか巡り合わないのかわかりませんが、列車掛時代にも「仕事で」興味をそそるナンバーの貨車を見たことはありません。前に書いたワサ2も、仕事中に出会ったものではありません。
    【193】H君のこと~ワサ2・稲沢鉄道寮
    https://shinano7gou.seesaa.net/article/201108article_5.html

    ワラ1は他の黒ワムと同じ車長でも一回り大きく17トン車。ワム80000は黒ワムと車体断面積は同じながら車長が長く、それでも黒ワムと同じく15トン車。ワラ1のほうが無理しているような気がしないでもありません???。

    確率的に0に近い話ではありますが、東武ワラ1と国鉄ワラ1が同じ列車に連結されたら支障が出そうですね。

    全部ではないですが、ほとんどが黒のワムワラ編成の「みかん臨」に乗務したことがあります。
    【520】臨時列車の乗務(30 最終回):最後の臨時列車乗務と臨時貨物列車EF6654~その再会
    https://shinano7gou.seesaa.net/article/201409article_5.html
    2020年08月19日 20:33
  • ヒデヨシ

    しなの7号様こんばんは
    お返事の中のワサ2のリンク先記事読ませていただきました
    生きているワサ!
    なんと素晴らしい写真
    しかも同じ列車でもなんか撮影場所が違いますね
    ワムハチは15t積みでもパレットの重量も含んでいるそうですバラで違法に積めば18tくらい積めるかも
    ワムハチでパレット使わずにバラで積むか?
    刈谷駅で新品タイヤをバラで毎日2車ほど積んでいました
    大概夕方の入れ換え時に待たされていたので積み込みも眺めていましたが大型トラック2台分がワム1車に吸い込まれていましたから貨車って容積凄いなーと思ったものです
    2020年08月19日 21:24
  • しなの7号

    ヒデヨシ様 こんばんは。
    ワサ2の画像は、すべて稲沢鉄道寮の前で撮影しています。画像の順番が逆ですが、最初は陸橋の下に止まっていて、車両が移動したので背景が変わっています。
    ワム80000はパレット重量が反映しているのですね。それなら納得です。
    10tトラックって大きいですが、ワムはその1.5倍の重量まで積めるのですから、2軸車と言ってバカにできない大きさですね。鉄道が大量輸送に適していることにも納得します。
    2020年08月20日 20:05

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