JR東海の3月ダイヤ改正直前に中央西線には新形315系がデビューしました。このダイヤ改正では名古屋~中津川間のローカル列車が終日8両編成に統一されたことが大きな変更点でした。それまでは4両から10両編成まで、さまざまな車種による編成パターンがあったのですが、改正後は、
「315系8両」
「211系5000番台(4両+4両)」
「211系5000番台(3両+3両)+313系1300番台(2両)」
の8両編成3パターンに統一されました。そして、それも来年度末には名古屋~中津川間のローカル列車は「315系8両」に統一されるとのことです。211系5000番台は国鉄分割民営化後に新造された電車ですが、もう世代交代かと思うと、時の流れの速さだけが身に沁みます。趣味的視点に限れば、ずいぶん長きにわたって列車編成のバラエティを楽しませていただきましたが、子供のころから見ていた統一感のない中央西線のローカル列車の印象はあとわずかで払拭され、新時代を迎えることでしょう。
実は近年の私は中央西線に乗車する機会はめったになく、今年は7月に短区間を1往復したきりで、そのときは往復とも211系でしたから新鋭315系にはまだ乗ったことがありません。しかし沿線では日常的に見かけます。
以前にも書いたことがある春日井市内にある大垣戸公園から315系を撮影してみました。211系をこの場所で見られるのはあと1年と少しになりましたが、この211系を模したトイレは、このままずっと残るのでしょうか。まことにどうでもいい話ではありますが、トイレの外装色も少し色褪せてきたみたいですから、315系タイプに塗装しなおしたらどうかな?などと思ったりもします。
前回の3月のダイヤ改正以降、中央西線のローカル運用に使用される313系は2両編成の1300番台だけになりました。その際には313系8000番台全車が静岡へ転出したので、中央西線で見ることがなくなりました。画像はセントラルライナーがあったころ撮影したものです。
今年3月のダイヤ改正からは中央西線の貨物列車牽引機も一部変更され、高崎機関区のEH200の運用が始まりました。
そればかりでなく、富山機関区のEF510が稲沢~多治見間の貨物列車に使用され始めました。画像は多治見駅での撮影です。
これで愛知機関区のEF64-1000が牽引する貨物列車が減ってしまい、いよいよ地元で国鉄形車両に出会える機会が限られてきました。それでも、交直両用機関車に地元中央西線で日常的に出会えるようになるとは意外で、赤い車体を見ればちょっとワクワクします。その車体は著しく汚れていますが、それは広範囲にわたる過酷な長距離運用が組まれていることを示していると申せましょう。たかが200kmにも満たない中央西線のローカル旅客列車でも中津川を境に完全に運用が分離されていることとは正反対に、全国一社制を維持したJR貨物ならではの広域運用は魅力的です。さらにEF510の中には500番台を名乗るJR東日本からの移籍車両が共通運用されていることにも、画一化されていく旅客列車にない楽しみを感じています。
この記事へのコメント
EF1623
雷鳥23号
大変ご無沙汰しておりますがいつも拝見させていただいてます。
先週、勝川駅前にて3泊の出張でした。
訪問先は保見、高蔵寺でしたが211系、313系、315系のいずれにも乗車してまいりました。編成両数の統一は普段利用しない者からすればありがたかったです。
ちなみに保見には定期的に行くのですが駅前に保存されているヨ6000がいつも気になっています。
しなの7号
とにかく、こんなところへ交直機が定期で入ってくることがいまでも新鮮に思えています。もちろんEF510にとっては片手間仕事に過ぎませんので、いつ地元から撤退してもおかしくないとは思っています。その列車の牽引機は、これまでもEF65PF、EF66が定期運用されたことがありましたが、あまり長続きしなかった記憶です。
それにしてもEF510-500は、すごく汚れてしまいましたね。
しなの7号
こんばんは。勝川が定宿なのですね。
中央西線はこれまで編成両数と車両種別の統一がされてなく、「利用する立場としては」何かと不便でした。12両対応のホームに日中に4両編成が停車するとホーム上を慌てて走る乗客の姿が見られましたし、ダイヤが乱れたあとの初列車が4両だったりすると、乗客が乗り切れずにダイヤが一層乱れるというような事例がありました。
保見駅にヨ6000がいましたね。豊田市内に勤務していたころ、自動車で外回りをしていて気が付きました。高架上を走る列車からは見づらい位置なので案外知らない方が多いかもしれません。
木田 英夫
新しい100番台、3桁の電気機関車の写真を見ていると、昔のカツミ模型店の自由型「ED-100」のことが思い出されます。EF61がモデルだったのにED61とならなかったのは、赤色のタイプもあったからなのでしょうか。いずれにしても、機関車や電車の番号の振り方もすっかり変わってしまいましたね。
今回、カシオペア色の機関車を見ていると、中央西線とは関係しないのですが、EF81-300番台のことが思い出されます。
実物を見たことはないのですが、塩害対応のための銀色のステンレス車体、当時国鉄の車両ではあまり見られなかったクロスパンタ(新幹線タイプ)等、写真で見たときには格好いいと思いました。後に常磐線に異動となり、他の仲間と同じ赤色になったという経歴です。
こちらのカシオペア色の機関車も、いずれは上の写真のように赤色になり、正面中心のトレインマーク取り付け金具も外されてしまうかもしれません。なんとなくEF81-300と境遇が似ています。
素敵な小説で始まった今年ですが、ウェブログの引っ越し作業、そして大切なネガフィルムの処分等、しなの7号様にとっては大変な1年だったと思います。
今年もいろいろとお世話になりました。ありがとうございました。来年もどうぞよろしくお願い致します。
やくも3号
足振公園のほうのトイレは車窓から拝見したことがありまして、こちらのブログへの私のはじめてのコメントを書かせていただいたのがそのことでした。
(【399】父の.合図灯 V.S 友達の懐中電灯)
ついこの間だと思っていましたのに、もうじき10年になんなんとすることに驚きを隠せません・・
新型車と言えば、HC85系も導入されましたが、これを機に大阪ひだ号は消滅するのかと思いましたが、ちゃんと残ってくれるようで、京都大阪間だけでも乗ってみたいと思います。
しなの7号
16番のカツミED100を見て3ケタの電機なんて…と思っていたのに、今は3ケタ形式の電機が当たり前になりましたね。ED61が実在していましたから、自由形EDではED61とは名乗れなかったのではないかと勝手に思っています。EB型のほうはEB61を名乗っていました。たしかにプロトタイプ不明?の3ケタ形式にしておけば交流機色にしても問題なかったでしょうね。
まだ国鉄時代だった1985年、下りの「さくら」に乗ったとき、関門区間を牽引したのがローズピンクに塗られたEF81-302で、当時はとても違和感がありました。常磐線から門司へ戻った直後だったようです。
中央西線で見たEF510カシオペア色は非常に汚れが目立っていました。このあとどうなるのか知りませんが、JR貨物の機関車はEF66 27が国鉄色のまま残されたり、全検時にEF65PFやEF64-1000が国鉄色に戻されたりしましたから、何があるかわからないですね。
本年も拙ブログにお付き合いいただきありがとうございました。来年もよろしくお願いいたします。
しなの7号
私も時の流れがほんとうに速く感じられるようになりました。その間、ずいぶんくだらない記事にまでお付き合いいただき、またいろいろご教示もいただきありがとうございました。
以前にご教示いただいた環境美化看板メーカーさんのカタログページを先週プリントアウトして、その後に撮影した犬糞看板画像と照合しました。年明け後、いつになるか未定ですが、追加撮影分を中心にした「犬のフンの看板その後」続編記事を予定しています。
JR他社への乗入れ列車が減っていく中で、「大阪ひだ」が新型に継承されて存続するとは何よりですね。私はいまだにHC85系を見たことがありません。鉄道旅もご無沙汰ですので、来年はHC85系試乗に行きたいです。あ!その前に、以前ご教示いただいたうどん県のヤドンマンホールも見に行かないと・・・来年はヤドン公園もオープンするそうです…って、どうでもいいことが気になったりします。
https://yadon.my-kagawa.jp/
うさお
今年も色々と楽しませていただきました。ありがとうございました。
中央西線に交直流機が入線するなんて国鉄時代では考えらえないですね。機関車は結構頻繁に付け替えしていたように記憶しています。
広域運用は連載にもいろいろ書かれていましたが、気動車はトリッキーな運用もありましたね。
来年も楽しみにしています。
しなの7号
この数年は、まったくどうでもいいことばかり書いているのに、お付き合いいただきましてありがとうございます。
EF510は国鉄気動車の運用には及ばないながら、運用範囲の広さは、全国組織ならではですね。中央西線での交直両用形式といえば、国鉄時代に485系と581・583系電車が回送で神領まで、475系電車が間合い快速で中津川まで入線していたことが思い当たりますが、おっしゃるように、国鉄時代でも機関車の場合は長距離列車でも軸重や勾配など線区の特徴に合わせて、使用される機関車が途中で交代することが多かったですから、中央西線に交直流機が入ることは考えられなかったです。
木田 英夫
本年もどうぞよろしくお願い致します。1459号にはコメント欄がありませんでしたので、こちらから情報提供致します。
電車の外観を纏ったお手洗いですが、こちらには「電車の外観を纏った寿司店(3階建てのビル)」ありますので紹介させて頂きます。
阪急宝塚線蛍池駅を発車してすぐ右側に見える「二葉寿司」で、ビルの1階は黒、2、3階部分はベージュ(クリーム)色です。そして正面は1459号の最初の写真のように赤のストライプが入り、その間には「ふたば」と店名が書かれています。店名(列車名)の上のブーメラン形の特急マークは書かれていませんでした。
以前にスズキアルトの記事で、車体に車番や所属を書いて電車風にする?といったことが書かれていたと思いますが、トヨタハイエースや日産キャラバンのようなワンボックスタイプのワゴン車なら、クリーム色の車体にヘッドライト周りからドアの下辺りまで赤のストライプを入れれば、同じ様な外観になるのではとも考えました。ついでに中央の社紋は外して、小型の特急マークを自作して取り付け…。
またまた「電車缶のお手洗い」から話がおかしな方へ脱線して申し訳ありません。木田英夫
しなの7号
本年もどうぞよろしくお願い致します。さっそく二葉寿司様をウェブ検索しましたら、すぐに画像が出てきました。私はまったく知りませんでしたが、建物から濃さが滲み出ていました。関西の鉄道ファンには名が知られたお店なんですね。
近年はラッピングされた商用車やバス・鉄道車両をよく見かけるようになりましたので、ワンボックスカーを鉄道車両に近いイメージにするのも、昔よりは容易かもしれません。その気になりさえすれば、ということですが。。。そんな自動車を運転するのは私には恥ずかしくてできませんけど😰
おんたけ号
こんにちは。
中央西線に交直機が来ていたとは知りませんでした。
名古屋圏にやって来た時から、東海道本線では見てますが、
初めて見た時はさすがに目を疑いました。
「赤い機関車が何故いる?」
近くでは米原、敦賀辺りに行かなければ見れないと言う、
固定観念がありましたので。
全国ネットの貨物会社の広域運用なのですね。
個人的な話で恐縮ですが、小生の通勤、帰宅時はかなり鉄分
が豊富です。
朝、勝川6:16発の直前に313系1300番台の関西本線送り込み
回送通過(土休日は無いので桑名7:35発の302Mと思ってます)
城北線の始発のキハと並走。
滅多に来ないですが、鶴舞手前で8873とすれ違い。
(過去に3日連続で64重連のみで貨物無しがありました)
金山到着後、赤罐+白ホキ通過(青、銀の時もあり、稀に64、
サメ、桃が代走)
普通列車見送り後、回送枠が有りたまに生首通過。
(神領の最後の211系、浜松への自力回送もこの時間でした)
自分が乗る6:47発が入線時に、しなの1号送り込み通過。
笠寺通過時、生首待機。稀に名鉄の新車がヨ付きで待機中。
大府到着時、先程の白ホキは先着で待機中。
武豊線の車内で発車待ちの間に、生首通過。
帰りは東浦駅で17:01頃、KE65牽引の551通過。
大府到着時は、KE65は切り放し済みで、17:27発を待って
いる間に64のガチャコンが見れる。
金山17:53発に乗り、早川模型店辺りで64重連の8872とすれ
違い。ですが、ダイヤ改正でブルサンに。64重連が1仕業減
ってしまいました。
しかし、日々お楽しみがある事に感謝です。
以上、長文失礼いたしました。
しなの7号
おっしゃるように、赤い電機は東海地方では非日常という感覚でした。それが中央西線にまで進出するとは思っていませんでした。変化に乏しい中央西線ですが、後々のダイヤ改正や運用の変更などでEF510の再来を望んでいます。
私も辛い仕事を控えて重い足取りとなる出勤時、変化に富んだ列車や車両に出会えることで気持ちが前向きになったものでした。朝早いご出勤ですと、日中にはなかなか見られない列車も見られ、早起きは三文の徳ですね。