【1463】 「犬のフン…の看板」その後(11)

前回の続きになります。

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上の左側(扶桑町)は、かつて「ふてぶてしい犬」と名付けていた看板の再掲で、M社のカタログには「ブル(1)」とされていました。その後、右の看板を小牧市で見つけました。まったく同じ犬ですが、罰金の立て札が加わっており、その他の警告文言はまったく違っています。「ふん!」という吹き出し部分を「フン!」と変えてあるこだわり???も見られます。小牧市のような例は今のところM社のカタログにも新規デザインページにも見当たらず、未発表新規デザイン?なのか「ブル(1)」の小牧市独自の変形版なのか?現状では判断がつきにくいです。

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「ブル」シリーズはカタログ上(1)~(6)まで6種類が載っています。
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上の画像左は「ブル(2)」です。「ブル(2)」は以前に瀬戸市と多治見市の画像を掲載したことがありますが、今回の「坂下町」は初出です。坂下町は現在の中津川市の一部です。市町村合併をした自治体では、設置者名から製作時期の新旧がある程度特定できるので、新作なのか廃版なのかを判定する目安にもなります。それとは別に、坂下町や前回までに掲載した萩原町、甚目寺町の例のように、平成の大合併で消えた市町村名が看板上に生き残っていることにも面白さを感じます。

上の画像の右(瀬戸市)は「ブル(3)」です。いまのところ、瀬戸市以外では見ていませんので、これも再掲画像とさせていただきました。

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「ブル(4)」と「ブル(5)」は見たことがありませんので、続いて「ブル(6)」です。
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春日井市と小牧市で発見しました。

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上の2例は名古屋市内で発見した看板です。
画像左の看板は正方形に近い変わったサイズで設置者名がないので、私設の看板かと思っていましたが、M社のカタログを見ていて「犬の散歩(6)」とまったく同じデザインであることに気が付きました。カタログ上は標準サイズの長方形なので変だなと思って、画像の看板底辺の両角をよく観察すると面取りがされていません。これは「犬の散歩(6)」の設置者名部分を切り取って設置したのだろうと想像がつきます。設置されていた場所は、区画整理後に残されている畑地でした。私有地だから市名を表示しないのか? 自前で地主が調達したのかわかりませんが、その近くの公園には、市名が入った文字だけの看板(画像の右)がありました。「ましょう」の上が空いていますが、日焼けで文字が消えたわけではなさそうでした。こちらはメーカーが全く不明です。

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関市内にあった2つの例
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上の画像左はM社のカタログにあった「犬と少女(4)」の変形版です。
「犬と少女(4)」との違いは
「(関市ポイ捨て等防止条例)」
と文字が追加されていることと、
「違反すると罰せられることがあります 犬の登録・注射忘れずに」とあるところが、カタログでは
「ペットの放し飼いはやめてね!」
となっている点です。
「犬と少女(4)」とまったく同じ看板の現物は見たことがないので、画像の掲載ができません。M社のカタログ上に「犬と少女」は(3)(4)(6)(7)(9)(10)の6種類が掲載されていましたが、すべて現物を見たことがありません。欠番が多く見られますので、欠番になったものがどのようなデザインであったのかも興味があります。

上の画像右は、M社のカタログによれば、20×30cmまたは25cm×35cmとあり、一般の看板(30×40cm、35×50cm、40×60cmなど)よりかなり小型です。カタログに掲載された小型看板の種類は少なく、用途が犬糞以外の、たとえば立入禁止看板の類もひっくるめて「小型1~5・9~11・13・16・19・24~26・31・35」の18種類(欠番あり)が掲載され、このデザインは「小型9」でした。しかしカタログ上の標準デザインでは、犬と飼い主が彩色されカラフルな仕上がりでしたから、関市の例はマイナーチェンジ前の仕様か、欠番になった製品なのだろうと思います。

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このような、M社の製品と見られる「小型」の犬糞看板シリーズは、このほかに犬山市内と春日井市内で見かけました。
下の犬山市の例は再掲で「小型3」に近いですが、カタログでは警告文「ペットの『フン』でみんなが迷惑しています。」のあとに「飼い主が必ず持ち帰って下さい。」と続きがあります。
わざわざカタログにある標準警告文を削除する理由がわかりませんでしたが、個人的には「下さい」が引っ掛かります。公用文で「下さい」はモノを「くれ」という意味で使い、「~してほしい」ときには、ひらがなで「ください」と書くようなので、「糞を持ち帰ってほしい」のなら、「ください」とひらがなで表記すべきで、「下さい」だと「持ち帰ったらフンを犬山市にくれ」という意味になってしまうんじゃないかと思うからです。市役所が設置する看板ですから、そういうことには敏感だろうと思うのですが、実際の削除理由はどうなのかわかりません。カタログの例を、ひらがなで「ください」にして、1字増やしてしまうと、小型看板ゆえにフォントを小さく変えなければ収まりません。フォントをこれ以上小さくすると視認性の問題がありましょうし、そうかといって不適切な表記のために市役所に犬糞を「下さる」方があっても困るでしょうから、あえて後半を削除する判断をしたのかもしれません???
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上の春日井市の例は、M社のカタログの「小型19」に近いものです。カタログ上の「小型19」は、春日井市の看板を90°回転させて縦型にしたもので、上から順に「フンは持ち帰ろう」の警告文、同じ犬の絵、その下には春日井市版にはない「放し飼いはやめよう」の警告文があり、最下段に市町村名という順にレイアウトされています。カタログにある警告文の一部(「放し飼いはやめよう」)が省略されている理由をまた考えてみると、どうしても横型の小型看板にしたかったが、文が長くなるとスペース的に無理がありフォントを小さくしなければなりませんので、警告文が目立ちません。犬山市の例同様に小型看板ならではの難しさがあったのだろうかとも思いえないこともないですが???

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次回に続きます。

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