毎月、その月に因んだ楽曲を1曲ずつ選んで語っています。選曲にあたっては個人的な志向や趣味に偏ります。昭和の時代に発表された曲が多くなると思いますが、必ずしも昭和のヒット曲とも限りません。なお、私は音楽や詩の世界にはまったく通じていませんので、作詞者が描いた世界とは外れたことを語ることもあると思いますがご容赦願います。楽曲や作詞作曲者歌手について知らないことやデータなどはWikipediaとCD等のライナーノーツを参考にします。
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3月の歌は、竹内まりやさんが歌う「人生の扉」としました。
人生の扉
作詞・作曲: 竹内まりや
編曲:センチメンタル シティ ロマンス&山下達郎
春がまた来るたび ひとつ年を重ね
目に映る景色も 少しずつ変わるよ
陽気にはしゃいでた 幼い日は遠く
気がつけば五十路を 越えた私がいる
信じられない速さで 時が過ぎ去ると 知ってしまったら
どんな小さなことも 覚えていたいと 心が言ったよ
I say it's fun to be 20
You say it's great to be 30
And they say it's lovely to be 40
But I feel it's nice to be 50
満開の桜や 色づく山の紅葉を
この先いったい何度 見ることになるだろう
ひとつひとつ 人生の扉を開けては 感じるその重さ
ひとりひとり 愛する人たちのために 生きてゆきたいよ
I say it's fine to be 60
You say it's alright to be 70
And they say still good to be 80
But I'll maybe live over 90
君のデニムの青が 褪せてゆくほど 味わい増すように
長い旅路の果てに 輝く何かが 誰にでもあるさ
I say it's sad to get weak
You say it's hard to get older
And they say that life has no meaning
But I still believe it's worth living
But I still believe it's worth living
◆Youtube: https://www.youtube.com/watch?v=xED7a0pfjkY
(竹内まりや公式YouTubeチャンネルのライブ・バージョン)
このシリーズ記事は昭和の時代に発表された楽曲を中心に展開していますが、冒頭にお断りしたように、そうばかりとは限らず、この「人生の扉」は2007年(平成19年)に発表された楽曲です。けれども昭和生まれの私どもの世代にこそ共感を得る内容の詞であります。
歌詞の冒頭が「春がまた来るたび ひとつ年を重ね」となっていることから、作詞者の誕生日が春であることが想像できます。作詞者は竹内まりやさんですので、まりやさんの誕生日は…とWikipediaで調べてみると、1955年3月20日とありますから納得です。さらに歌詞をたどっていくと「気がつけば五十路を 越えた私がいる」とありますから、まりやさんはこの楽曲が発表された2年前に50歳の誕生日を迎えられ、そのときの心境を綴られたものと思われますので、これが3月の歌とした理由です。
私もほぼ同じ世代ですので、まさにこの楽曲が発表されたころには50代になったわけです。半世紀とは長いようで、実は「信じられない速さで 時が過ぎ去ると 知ってしまった」。だからそれまでの「どんな小さなことも 覚えていたい」という思いは、まったく同感で、のちに拙ブログを開設し、それまでの自分が歩んできた鉄道との関わりについて取りまとめることにもなったのも、そういう思いがあったからです。
「満開の桜や 色づく山の紅葉をこの先いったい何度 見ることになるだろう」という思いもそのころから意識するようになりました。否応なく体力は落ち、老いを実感していくことになるだろうけれど「デニムの青が 褪せてゆくほど 味わい増すように長い旅路の果てに 輝く何かが 誰にでもあるさ」という言葉は前向きです。使い古したデニムにこそ滲み出てくる味わい深さは、まさにこの先の人生の味わい深さでもあります。50代前後で鉄道趣味との向き合い方も変わりました。新しい鉄道はすばらしいけれど、国鉄はまた味わいあるデニムのような存在となって、そこに趣味と職業の両面で関わってきた自分も、その記憶を大切にしながら前向きに生きていきたいと思います。画像は、この楽曲が収録されているCDアルバム「Denim」ですが、発売から17年経った今年、4月24日に改めて2枚組アナログ盤がリリースされるそうです!
◆参考にしたサイト等
Wikipedia:「竹内まりや」「Denim」
スマイルカンパニー 竹内まりやオフィシャルサイト
◆(SeesaaブログではJASRAC管理楽曲の歌詞掲載が可能とされています。)
https://info.seesaa.net/article/409706387.html
https://www.jasrac.or.jp/smt/news/12/1212_1.html
この記事へのコメント
EF1623
しなの7号
国鉄時代の記事内容をご覧いただいていた読者様に、まったく鉄道に関係のない話題で共感いただけたことに、私もびっくりするとともにうれしく思っております。
それにしても、まりやさんのコンサートに行く機会に恵まれたとは、そうとうラッキーでしたね。
もともと、まりやさんが手がけた楽曲には共感することが多いので、日頃から新旧作品を問わずよく聴いています。
このシリーズは12月まで毎月予定をしていますが、本文冒頭にお断りしたように「選曲にあたっては個人的な志向や趣味に偏ります」関係上、同じ歌手、同じ作詞者作曲者についつい偏っていきそうです。まりやさんが歌う曲も、夏にもう1回選曲させていただくこととなりそうな予感?です。