不二家のロングセラー商品に「LOOKチョコレート」があります。不二家のオフィシャルサイトによると、1962年発売とのことですから、子供のころからご存じの方はきっと多いだろうと思います。大人になればこうした菓子から遠ざかることが普通ですが、親という立場になって再会することもあるでしょう。またメーカーサイドでは、バリエーションを増やしたり、期間限定商品の追加などで大人のお菓子として定着させようという意図も見えてきます。私の場合はその対象年齢から明らかに外れますが、チョコレートよりそのパッケージに興味を持って、スーパー巡りを始めた2000年前後から10年ちょっとの期間を中心として、菓子売り場でその移り変わりを見て新製品を見つけるたびに買って紙箱を保存していました。今回から、そのパッケージ画像をアップしてまいります。
◆以下に表記した年月はすべて箱に印刷された「賞味期限」であって発売時期や購入時期ではありません。
◆収集したのは「紙箱」だけで、袋入りなどは対象としていません。
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【LOOK画像1】
▲2005年4月 「1974年頃のデザイン復刻版」
LOOKチョコレートと言えば、クリーム色のパッケージで、4種類のクリームが3個ずつで計12個が紙箱に入っている「アラモード」タイプが標準です。
上の紙箱は2004年ごろに発売されていた復刻版で、1974年頃のデザインが再現されています。そのチョコレートに入っているクリームは「ナッツ・ストロベリー・パイン・バナナ」の4種類となっています。不二家のオフィシャルサイトによると、この時期(1968~1974年)には、このように縦型パッケージだったとのことです。
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復刻版は、ほかにも再現時期と発売時期を変えて発売されたことがありました。手元には次の画像のうち上段2種類があります。
【LOOK画像2】
▲▲上段左:2012年10月 「1962年頃のデザイン復刻版」
バナナ・ストロベリー・キャラメル・コーヒー
▲▲上段右:2006年7月 「1966年当時のデザイン復刻版」
パイン・ストロベリー・メロン・バナナ
▲下段左:(賞味期限不明)
ナッツ・ストロベリー・パイン・バナナ
▲下段右:(賞味期限不明)
ナッツ・ストロベリー・グレープ・バナナ
復刻版は、「パッケージデザインの復刻」であって、中身の品質形状まで復刻したわけではありませんから、たぶん上段2つの中身は一粒タイプではなく板状で、割って食べなければならなかったのではないかと思われます。クリーム4種類が3個づつという仕様に変化はありませんが、発売時期によって内容が違っています。上の4つの例ではストロベリーとバナナは定番となっているようですが、時期によってキャラメル、コーヒー、パイン、グレープ、ナッツが入れ替わっています。4種のクリームの内容は、箱裏面に記載されていた内容を参考に表記しました。その表現が「ナッツ」でなく「アーモンド」となっている場合もありましたが、箱絵にはナッツ・アーモンドを問わずアーモンドがデザインされていたようです。この記事上では原材料表記を参照してヘーゼルナッツとアーモンドの両方のペーストが用いられていれば「ナッツ」として、原材料表記が「アーモンド」(アーモンド粉末及びペースト含む)だけの場合に「アーモンド」と表記しました。(以下も同じ基準で表記します。)
上の【LOOK画像2】下段の2つは、復刻版でなくリアルタイムで買って保存していたものです。賞味期限が箱に印刷されていないので、いつごろ販売されてものか正確にはわかりませんが、下段左の箱には100円という定価表示があり、税別税込表記がないので消費税導入前の昭和末期か平成初期のモノと推定します。
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このあとも、クリーム色パッケージの「アラモード」タイプで、「4種類のクリームが3個ずつで計12個が紙箱に入っている」標準タイプの紙箱画像を年代順に貼っていきます。
【LOOK画像3】
▲▲上段左:1993年ころ?
ナッツ・ストロベリー・パイン・バナナ
▲▲上段右:1998年12月
パイン・ストロベリー・ナッツ・バナナ
▲下段左: 2000年5月
パイン・ストロベリー・ナッツ・バナナ
▲下段右: 2002年5月
パイン・ストロベリー・アーモンド・バナナ
上の画像上段左の紙箱は【LOOK画像2】の下段左との箱とデザインが同じですが、定価表示がなくなりました。賞味期限表示はまだありません。賞味期限は箱を覆っていた透明フィルムに表示されていたかもしれませんが、そのフィルムを保存していないので発売されていた時期が特定できません。上段左の紙箱表面左上には「ルックいいチョコキャンペーン実施中」という広告文が入り、箱裏面の案内(裏面画像は省略)によれば、箱裏面に設けられた小さなスペースをコインでこすって「PEKO」のマークが浮き出たら当たり。その締切日が1993年12月末日とありましたので、1993年ころの製品であると考えられます。当たりの賞品は「ペコちゃんテレカ」とされていて、テレカが賞品となっていることも時代を表しています。
上段右(1998年12月)の箱では、デザインが一新されるとともに箱のサイズがこの時以降少し変わりました。2000年代(下段の左右2つ)は元のデザインに近くなっていますが、箱絵の画像と配列が変わりました。
下段右(2002年5月)の箱の上部には「ホイップクリームでおいしさアップ」とありますが、チョコレートの中のクリームは進化しているようです。ジャムだった時代や、中身がソースとクリームの2層になっているものなどもありましたが、その変遷について語ることは私にはできません。
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【LOOK画像4】
▲▲上段左:2004年3月
パイン・ストロベリー・アーモンド・バナナ
▲▲上段右:2005年10月
パイン・ストロベリー・アーモンド・バナナ
▲下段左: 2006年6月
パイン・ストロベリー・メロン・バナナ
▲下段右: 2008年7月
パイン・ストロベリー・キャラメル・バナナ
2000年半ばの約4年間の移り変わりです。4種とも変化がないように見えますが、上段左(2004年3月)と上段右(2005年10月)の箱とを見比べると、箱の開封方法が変わるとともに、箱絵のイチゴが1個から2個になり、アーモンドの配置と個数(4個から5個に)も変更されています。
下段の2つの箱では、箱の開封方法はそのまま継続されていますが、アーモンドはメロンに、さらにキャラメルへと変わっていきます。下段右(2008年7月)だけはパイナップルとバナナがやや大きくなって、2つのイチゴのうち、奥のイチゴの位置が変わっていることもわかります。
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【LOOK画像5】
▲▲上段左:2010年4月
バナナ・アーモンド・ストロベリー・キャラメル
▲▲上段右:2011年3月
バナナ・アーモンド・ストロベリー・キャラメル
▲下段左: 2011年4月
バナナ・アーモンド・ストロベリー・キャラメル
▲下段右: 2012年10月
バナナ・アーモンド・ストロベリー・キャラメル
その後の移り変わりです。これまで定番だったパインが消え、キャラメルが定番化しています。箱絵の配置や絵そのものも微妙に異なり、「LOOK」文字の右に配置されたメッセージが目立ちます。それまで長い間右端に配置されていたバナナは、パインなき後の左端に移動し、向きが左右反転しています。また、上段左(2010年4月)のバナナは、【LOOK画像4】のバナナの画像をそのまま左右反転して使いまわしているように思えます。しかし2011年以降(上段右以降)の箱のバナナは明らかに別の画像です。さらによーく観察すると、バナナだけでなくアーモンド・ストロベリー・キャラメルすべてが、上段左(2010年4月)とは別画像に切り替えられていました。
下段右(2012年10月)の箱ではバナナ・アーモンド・ストロベリー・キャラメルの絵が重ならないようにデザインが変更されていますが、同じ画像を一部加工して使いまわしているように思えます。しかし下段左右のバナナを比較すると、同じバナナ画像でありながらも、下段右(2012年10月)の箱のバナナは上部を緑色に着色加工して、よりフレッシュに見えるようになっています。
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【LOOK画像6】
▲▲上段左:2013年4月
バナナ・アーモンド・ストロベリー・キャラメル
▲▲上段右:2013年9月
バナナ・アーモンド・ストロベリー・キャラメル
▲下段左: 2016年9月
バナナ・アーモンド・ストロベリー・キャラメル
▲下段右: 2024年7月
バナナ・ブルーベリー・ストロベリー・パイン
菓子類の紙箱コレクションは2013年にやめました。上段の2つはそのころ買ったもので、上段左(2013年4月)は水森亜土コラボキャンペーンのデザインです。
コレクションをやめてからも、スーパーの菓子売り場には必ず立ち寄っていましたので、たまには買ってみることもありました。それが下段の2つです。下段左(2016年9月)では箱の構造が変わって箱の上面全体がフタになり、下段右(2024年7月)では、再び箱の構造は変化して箱の下面から開封する方式になり、ブルーベリーが加わりパインが復活していました。
そして下の画像が現行の紙箱です。
【現行LOOK画像】▲2025年1月 バナナ・ブルーベリー・ストロベリー・パイン
1年前とパッケージは変わっていますが、バナナ・ブルーベリー・ストロベリー・パインというラインナップのままです。画像は使い回しでなく、新たな画像が使用されています。
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買い物に行った先で見て、それまでの箱と違っていると買ってくるという行動の結果です。情報収集しながらコンプリート収集をしようとしたものではありませんので、収集期間中のすべての種類を網羅したわけではありません。
ということで、LOOKチョコレートの話は、まだ来月も以降も続きます。
この記事へのコメント
やくも3号
LOOKチョコレートはロングセラーですね。先日、森永ハイクラウンがあるかなと食品売り場に行きましたが、見当たらずに結局LOOKチョコレートを買って帰りました。
LOOKの1962年の登場に対し、ハイクラウンは1964年だそうですが、ハイクラウンのほうは知らない間に生産中止となっていました。2014年には発売50周年記念で販売されたとか、その他100円ショップや森永公式ショップ限定で入手できるとかの情報がありましたが、60周年の今年は発売される気配もありません。
今や森永チョコフレークも無くなりましたが、それに対し不二家の商品は、LOOKのほかにもミルキーやパラソルチョコレ―トやソフトエクレアキャンデーなど、息が長いものが多くあり、見かけるたびに購買欲がそそられます。
しなの7号
「LOOKと言えば不二家」と消費者に浸透しているロングセラー商品ですね。森永ハイクラウンは昭和の時代にはどこのスーパーでも見かけたように思うのですが、平成に入って私が菓子売り場に出没するようになったころにはあまり見かけなくなり、ハイクラウンの紙箱はわずかしか集められませんでした。近年はまったく見掛けないと思ったら生産していないのですね。
かつては、どこでもよく売っていた不二家チョコレートでは、メロディチョコレートを見なくなりました。かつては定番だったのに見かけなくなったチョコレートは他のメーカーでもあり、森永だとエールチョコレート、グリコではセシルチョコレート・・・盛んにCMを流していたのに。
昔ながらの息の長い商品には自然と目が向いてしまいます。今後「集めなくても」菓子売り場を観察し続けていくと思います。
お菓子に限りませんが、スーパーは現代の消費生活の縮図です。